初心は忘れてもいい
- ウエハビ一回生
- 2017年12月1日
- 読了時間: 6分
何かを思い立ったその時、夢を目指すおずおずとした最初の一歩、初めて行った国の空港から出た瞬間の、感じる空気。
いつだって物事の始まりは、興奮とも不安とも喜びとも、一言では表せないような気持ちになります。
煌いていて、ワクワクとしていて、でもどこか不安で孤独で、泣きそうな、ぐちゃくちゃに絡まった気持ち。
大丈夫かな、大丈夫、楽しみだな、はしゃぎすぎないように、変われるかな、変わってやる、きっとできる
そんないくつもの声が自分の中で折り重なっているその瞬間、その感情。
そして、その心から紡がれる決意を、「初心」と呼びます。
きっと誰の初心も、言葉足らずで、不恰好で、単純で。
でもいつしか霞んでしまう「自分の声」をはっきりと捉えたもの。
経験を積んでから見返すと、恥ずかしくて、
「青かったなー」「幼かったなー」と誤魔化して、
「若気の至り」というフォルダにほりこんで、片付けてしまうようなもの。
本当は誰もが気づいています。初心には儚く確かな輝きがあることを。
その輝きは、時が流れ強くなった自分が悲しくなってしまうくらいに、本物で。
言葉が上手になって、現実を知って、色んなものを背負っていって、弱さを見せることが難しくなって。
決意は形を変えていきます。初心とは遠く離れてしまうことも。
それは嘆くことではありません。
決意は絶対に変わっていくものだから。
一人で誓った想いでも、必ず人を巻き込んでいって、守るものが増えていくものだから。
優しさ故に、強さ故に、変わっていった想いは、誇るべきものです。
でも必然的に、想いにかかわる人が増えれば増えるほど、「自分の声」は遠く小さくなっていきます。
意識しなければ聞こえないほどに。
2017年の終わりが近づき、新しい生活にも惰性が混じるようになってきた今だから、
あの頃の決意と向き合ってみませんか。
幼かった自分を認めて、「自分の声」をもう一度、聞くために。
今回の記事では、ウエハビの一回生にコラムを書いてもらいました。
単純で少し不器用な文章の中にも、読んだ人にしこりを残す「強い想い」があります。
かっこつけない、まっすぐな想いを汲み取ってみてください。
【ボランティアをしようと思った理由ー吉田咲ー】
私は高校のときから大学生になったらボランティアをしようと思っていました。
その当時は理由もなくふと思いついたことだったのですが、今改めて考えてみると他人を笑顔にするのも自分が笑顔になるのも好きだったからだと思います。
ボランティアをすると周りの人が笑顔になり、私は「ありがとう」と言われて笑顔になれます。
こんな風に少しずつでもいいから笑顔の輪が広がっていくのが、ボランティアの魅力だと思います。
ウエハビ一回生・吉田咲 参加活動:きらRIN(RIN12.1)

【なぜウエハビに入ったのかー丸山桃奈ー】
中学生の頃から テレビや新聞などで報道されている開発途上国と日本は、何故こんなにも生活が違うのだろうか、当たり前な生活ってなんだろう、と興味関心を持っており、将来、国際ボランティアをすることが夢の一つだった。
このような気持ちを持ち続けていて、関西学院大学グローバル入試に合格した10月から、すぐに国際ボランティアをできるサークルはないか、ツイッターや、インスタグラムなどの SNSで探していた。
そのときに、私はウエハビと出会った。
確かに、他の国際ボランティアもいくつもあった。
どのサークルも素敵で沢山悩んだ。
その時、上ハビに入る大きなきっかけになったのは、
おらん KANDYKANDY ガネーシャ スパキョロ(ウエハビの2017春派遣GVチーム)だった。
春にGVという活動に行くことを知り、ツイッターをフォローして、派遣中はもちろん、事後の投稿を何時間も見入ってしまっていた。
メンバーみんな輝いていて、かっこよかった。
SNSから伝わるメンバー間の仲の良さから、素直に、私もこんなメンバーになってみたい。このチームに入ってみたい。GVに行ってみたい。
このサークルなら私の夢を叶えれる。
そう思い、上ハビを選んだ。 私には、上ハビに入るしか道は無かった。
ウエハビ一回生・丸山桃奈
参加活動:Paula GV

【なぜウエハビに入ったのかー西田紘奈ー】
私が上ハビに入ったのは、何がともあれ、そこに"ちゃりプレ"があったからです。
上ハビにいる人は、GVやRINなどの活動をしたくてきている人が多い中、私はそのようなボランティア活動がしたかった訳ではありません。
私は大学生になったらやりたいことが沢山ありました。
その1つが、自転車で旅をすること。
サイクリングサークルなども行ってみましたが、しっくりこず。
そんな中で見つけたのが、上ハビのちゃりんこプレゼンでした。
自転車で旅できるのはもちろんのこと、プレゼンの力も身につけられるというのも私には魅力的でした。
もう1つ決め手になったのは、上ハビの先輩方のやさしさ、フレンドリーさです。
こんな人たちの中で活動ができたらいいなと感じたのが、ちゃりプレ参加への一番のきっかけかもしれません。
ウエハビ一回生・西田紘菜
参加活動:ちゃりぷれ2017

【ボランティアで出会った、忘れられない人ー星美菜保ー】
私はRINで訪れたフィリピンに、ある忘れられない人がいます。
その人は小学5年生の女の子で、日本の小学生と交換するうちわ作りを行った際に私と同じグループだった子です。
うちわ作りとは、手作りのうちわを交換して日本の小学生とフィリピンの小学生に繋がりを感じてもらうための試みで、片面にはいくつかの質問に対する答えを記入してもらい、もう片面には手形やイラストでデコレーションをしてもらいました。
その質問の中に"幸せを感じるのはいつ?"というものがあったのですが、彼女のうちわを見ると、そこには"When my family smile at me.(家族が私に笑ってくれたとき)” と書かれていました。
さらに反対の面には家族の絵が書かれていて、「これが私でこれがお母さんで....」と嬉しそうに私に教えてくれました。
家族を大切にしていることがすごく伝わってきて、心が温かくなった瞬間でした。
彼女は、私に家族の大切さを改めて教えてくれた忘れられない人です。 フィリピンは、人と人との繋がりを大切にするあたたかい国でした。
ウエハビ一回生・星美菜保

この文章を読んだ後、自分の一回生のころに書いた決意表明や感想を読み返してみてください。
初心を綴った文章はどれも、背伸びしない言葉で、想いを忘れないように急いだ勢いがありながら、真ん中に一本、揺るがない芯があるように思います。
経験を積んでから読み返すと、夢見がち、幼い、甘い、ありきたりな想いや言葉のように感じる事もあります。
幼かった想いが恥ずかしくなることもあります。
でも今の自分を高めるために、昔の自分の願いを認められないのはとても悲しいことです。
そして、恥ずかしく思う言葉の中にこそ、自分の心からの願いが込められているのではないでしょうか。
初心は忘れてもいい。
でも別れる時には、幼さを認めて、芯にある本当に大切に思う願いは、ずっと持って生きていたいなと思います。
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