何かがそこに当たり前に在るということは
- メディア係
- 2017年11月11日
- 読了時間: 11分
発展途上国を見て、貧困を知って、「当たり前は当たり前じゃない」ということを感じたはずなのに、
大切にしようと誓ったはずなのに、
今でも母親に冷たくあたってしまったり、嫌いな食べ物を残してしまったり。
家があるありがたみもいまいち感じられない、私がいる。
これはあるボランティアを経験した友達が話していたこと。
色んな場面で聞かれる「当たり前は当たり前じゃない」という言葉。
今、もう一度"当たり前"について考えたい。
リビングの畳まれた洗濯物、定刻通りに来る電車、授業でもらうレジュメの文字。
小さい頃に遊んでいたおもちゃや、今着てる流行りの服。
最近変えたバイト先と、大学で所属するサークル。
この世に生まれた瞬間から、物とサービスは自然に存在していて、私たちはそれらを世界の当たり前と思い込んだ。
でも物とサービスが当たり前じゃない証として、それらは時々、標準を外れる。
畳まれた洗濯物にはすでにシワがよっていたり、電車は何気なく遅れたり。レジュメの誤字で問題文が理解できなかったり。
ウルトラマンのおもちゃはすぐに部品が外れてしまった。
私たちはその度に腹を立てたり、落ち込んだりする。
それはきっと、与えられて当たり前のものと考えているからだろう。
当たり前の向こうには必ず「人」がいる。
何かがそこに当たり前に在るということは、誰かがそれを支えているということだ。
それは誰かのために、という意識の無いまま繋がれていたり、はたまた自分のお金を稼ぐため、自分の楽しみのため、に生み出されていたりする。
だから、在って当たり前。気にしない。感謝もしない。
だけど欠陥は気になって仕方ないから、非難する。
本当にそれでいいのだろうか。
当たり前の向こう側を慮れる人を、私は素敵な人だと思う。
入学したての僕にとって上ハビは"当たり前"でした。
活動に行って楽しくて。
でも上ハビの嫌いな点も見えてきて、ただ非難して。
非難するだけで。
非難していれば、誰かが"当たり前"を変えてくれると思っていたのでしょう。
でも機会があり、幹部をして、リーダーズをして気づいたことがあります。
何かが当たり前に在るということは、誰かがそれを支えているということ。繋いでいるということ。
高校までの私たちは子どもでただ"当たり前を受け取る人"でした。
そして大人になるということは、"当たり前を支える人"になること、と思います。
大学生活はその狭間。
ただ受け取る人だった私たちが、支える人になるための練習期間。
そして、大人になるための足掛かりとして上ハビを支える事を選んだ人たちがいます。
その人たちが幹部。
今回のインタビューでは、一年間ウエハビの当たり前を支えてきた幹部の中心である3回生幹部に話を聞いてきました。
今、もう一度当たり前を考えたい。
当たり前の向こう側の人たちを知って欲しい。
そして、当たり前を支える楽しさを、幸せを、苦労を、儚さを、そしておもしろさを感じて欲しい。
いずれ私たちはみんな、支える人になるのだから。
《21期3回生幹部》

会計:きょーちゃん
上ハビの財政を管理する人。

主務:まつお、かなえ(不参加)
新入生を迎える上ハビの案内人。

企画:りさこ、えみこ
上ハビの足りないところを補う補強人。

メディア:ぴんこ、かのこ(インタビュアー)
上ハビツイッターの中の人。
※会長と副会長は別記事にて
インタビュアー:21期メディア係 かのこ・ぴんこ
【ゼミと幹部どっちもやっててよかった】
かのこ、ぴんこ:お願いしマース。
まつお、えみこ、きょーちゃん:おねがいしまーす。
ぴんこ:ミーティング終わりのお疲れの時にお集まりいただいて、非常にありがとうございます。
まつお:ほんま眠いで。
ぴんこ:ごめんなさい。笑 最近いそがしい?
まつお:いそがしいなぁ。
ぴんこ:何で忙しい?
まつお:全ミやなァ。一回生主体の全ミやけど、主務も保護者的な役割で担当させてもらってるから。
一回生ってさ、思ってること、伝えたいことはあるけど、それをみんなにどうやったら考えてもらえるか分からんくて、しんどそうでしんどそうで、もう。ほんまかわいそう。笑笑
かのこ:私が知ってる一回生も他の活動いってる子とどう喋っていいのかわからんくて大変っていってた。笑
まつお:よな笑 みんな全然、殻破ってない。笑
かのこ:きょーちゃんさんはどうですか?
きょーちゃん:いそがしいな。おれ会計でひとりやからさ、やること全部一人でやらなあかんから。
全部手付かず。
かのこ:手付かず?!笑
まつお:なんもやってないやんか。笑笑
りさこ:暇やん。笑
きょーちゃん:考えることがいっぱい。
りさこ:ずっと考えてるねんな。
かのこ:えみこさんは教職もありますもんね。
えみこ:それもあるし、りさこも忙しいから大変。
ぴんこ:りさこはゼミか。
りさこ:ゼミも忙しい時期で、幹部も大詰めで、時期的に大変な感じです。
かのこ:幹部との両立難しいですか?
りさこ:うん、正直ね。笑
でも授業で聞いたことがウエハビで活かせたり、ウエハビで得たことが授業で活かせたりするから、そこの部分がどっちもやっててよかったなと思う部分かな。
ぴんこ:ウエハビが外でいかせる?
りさこ:うん、ゼミでのミーティングの進行とか。
かのこ:うんうん。ウエハビでやってるから、進行とかイベントの告知の仕方とかわかりますよね。
まつお:パワポとかな。めちゃくちゃアニメーションつけがちやけど。笑
【仕事の催促の仕方を相手を思いやって動くことでも支えになる】
かのこ:会計の魅力ってなんですか?
きょーちゃん:一番はやっぱり、年会費受け取るときに全員の顔を見ることができる、会うことができるっていうのがモチベーションに繋がることかな。この人ウエハビに残ってくれるんや、あとはこんな人おったんや、も。笑
かのこ:あったことない人も。笑
きょーちゃん:うん、そこで初絡みとか。笑
会計は主務とはまた違うメンバーとの関わり方ができるなって。
あと、他の幹部とも一番関われるなとも思う。お金を通してやけど。笑
ぴんこ:いつもありがとう。大変、助かってます。笑
んじゃこれから係の魅力を聞いていきたいんけど、主務からお願いします!
まつお:やっぱり一回生との関わりやな。
入学したての一回生がドキドキしながら初めて部室に来て、入会届け出して、「よろしくお願いします」って言うところから、いろんな企画とか活動とかに参加したりして、ウエハビに馴染んでいったりとか、成長していってる姿が見れるのが嬉しすぎる。
最初、あんなにオドオドしとったのにって。笑
あとは学校とかですれ違ったときにすごい嬉しそうに「はぁん!!」って手をふってくれるのが可愛過ぎる。笑笑
ぴんこ:一回生とめちゃくちゃ関わるもんな。
まつお:かなえと最初に決めた目標で、一回生の背中を押せる係になろうって話してて。
一回生企画とか、一回生がウエハビにちゃんと居場所を作れるようにってやってきたから、、、ウィッス。
ぴんこ:照れんなや。笑
かのこ:素敵ですね。
ぴんこ:次に企画係お願いします。
りさこ:企画の魅力でいつも言うてるのは自由度。
ファンド係やったらファンドを通して、広報係やったら広報を通してってのイベントのやり方があるけど、私たち企画係はそういうツールがないからこそ、やれる企画が無限大にあるなっていうのが魅力です。
えみこ:後はウエハビの穴をみつけてそこを埋める企画を作って、みんなが楽しかったっていうてくれるのが嬉しい。企画をやっててよかったと思う瞬間。
ぴんこ:納得過ぎる。企画やからこそやなぁ。
んじゃ逆に、幹部やってて後悔したこととかってある?
りさこ:後悔したことはない。
後悔したことはないけど、最初悩んだことは自分たちが何をやったらいいんやろってこと。企画係は自由な分なんでもできるけど、何にも出来んというか。
最近なってやれることがみつかった感じかな。
えみこ:うん、だからあと少しで幹部が終わるんが悔しい。
かのこ:今盛り上がってきたとこやのに!!って感じですよね!
りさこ:これやれる、これやれるって状態でもう終わる。笑
えみこ:やから盛り上がってる今やからかもしらんけど、幹部やっててよかったなって瞬間のほうが多いかな。
ぴんこ:まつおは? 幹部になって後悔したことある?
まつお:ない。
そのときそのときで忙しい!!!ってのはあるけど。笑
しんどいと思ったことはあるけど、幹部になったこと自体を後悔したことはないかな。
最初のころは幹部としてどう振舞えばいいかわからんかって、「幹部ってなに」ってめっちゃ思ってて。全体ミーティングとかにおっても、幹部としてどう動いたらいいかわからんくなった時があって、どうしよっておもったけど、それ後悔したわけじゃないし。前向きやん。「どうしよ」って考えることって。やから後悔はしてない。
むしろ幹部やってなかったらバイトと寝るだけやったから。笑
忙しく動けててよかったなって思う。
きょーちゃん:おれも幹部になって後悔したことはない。
逆に幹部にならなかったら、後悔してたやろなって思うことが一つあって、幹部って全ミとかの後、毎回フィードバックやって、「今回あんまやったな」とかいろいろ考える機会あるやん。けど幹部じゃなかったら参加はするけど、それだけやろなっておもって。深く考えることを意識してしなかったんかなと思うからやってよかったんかなって。
ウエハビに深く関わらせてもらってよかったなぁって。
まつお:ウエハビ大好きマンやもんな。ウエハビTシャツ私服やもんな。
きょーちゃん:三枚持ってる。
ぴんこ:そこまでいくと嫌。笑
さっきの松尾がいうてた「幹部ってなに」っていうのめっちゃ考えるよな。
チームとかで自分が何できるんやろって考えることと同じように、ウエハビの中で幹部っていう立場もらって俺には何が出来るんやろって。何がウエハビへの恩返しになるんやろって。
えみこ:うん。私も幹部としての立ち振る舞いはめっちゃ悩んでて。
三ヶ月くらい考えて、でてきた結論がウエハビの人を一番考えるっていうことで。一緒に楽しんで、それから考えることが幹部としての私の立ち位置で。それで軸を置いて動き方わかったらちょっと楽になった。
ぴんこ:そうなるよな。単純やけど難しい。
きょーちゃんは立ち振る舞いとかで悩んだ?
きょーちゃん:おれはメンバーへの立ち振る舞いとかではそんなに悩まんかったけど、三役の支え方はめっちゃ考えた。
何をしたら支えになるかなって考えて、がんばってるつもりやけど、これ支えられてることになってんのかなって。最近、思いはじめたのは、新しくなんかすることではないんかなって。
ぴんこ:どういうこと?
きょーちゃん:特別新しい仕事をするんじゃなくて三役やっぱり、忙しそうで会計との連携で滞ることもあんねんけど、そういうときにただ待つんじゃなくて、自分から動いて、今の仕事を支えるってことで、三役への配慮できるかなっておもって。三役のあいてる時間を俺が見つけて、アプローチするとか、仕事の催促の仕方を相手を思いやって動くことでも支えになるかなっておもって最近そうするようにしてる。
【自分で団体を繋いでいかなあかんなって】
かのこ:りさこさんとぴんこさんに質問なんですけど、お二人が一年のときも幹部やってて。それから今年も幹部やってるじゃないですか。なんで今年もやろうとおもったんですか。
りさこ:りさこは去年JCCやってて、外で見てきたことをウエハビで還元せなあかんっておもったから。ウエハビを客観的にみてきたからこそ、出来ることがあるっておもってやった。
ぴんこ:俺は最初は幹部になる気もやる気もほんまになかった。笑
一年時も楽しいだけではなかったし。けど澤村が会長になって、1回生から友達やったやつが前にたって責任背負ってやってるのに、そこで関わらへんって違うやろっておもったんが一つ。
あとは単純にウエハビがなくなったら自分なにができるんやろっておもって。笑
今までRINリーダーとか広報係とかやらせてもらって、成長させてもらったのに、これからもウエハビに所属して成長させてもらうつもりやのに、それを「幹部はやる気ない」で終わらせるのはどうなんかなっておもって。
これからもウエハビにいたいんやったら、自分で団体を繋いでいかなあかんなって考えて。幹部やろって。
かのこ:素敵ですね。
ぴんこ:本間におもってる?笑
かのこ:おもってますよ!笑
ほんまに21期で幹部できてよかった。
あと一ヶ月もないですね。
ぴんこ:それな。もう就職活動。
まつお:その四字熟語やめて。せめて略して。
かのこ:22期に伝えたいこととかあります?
りさこ:えぇー!!!考える。
まつお:何事も楽しんで。
かのこ:深い!
ピン子:深いか?笑
まつお:やろうと思えばなんでもできるよ。
ぴんこ:真顔でそんなこと言わんといて。笑
きょーちゃん:表情がついてきてない。笑
まつお:眠いねんて。笑 朝バイトやってん。
かのこ:えみこさんは?
えみこ:誰かは見ててくれる。
ぴんこ:いいな。りさこは?
りさこ:困ったときは外をみろ。
ぴんこ:経験あるからこそやな。
きょーちゃんは?
きょーちゃん:思ったことは口に出せ。
ぴんこ:深い。
きょーちゃん:ほんまにおもっとんか。笑
ぴんこ:おもってるよ! なぁかのこ?
かのこ:イイセンパイタチデスネ。
まつお:棒読みすぎるやろ。笑
りさこ:絶対用意してたやん。笑
かのこ:ちゃいます。笑
ほんまにおもってる。21期で幹部出来てほんまによかった。一年間楽しかった。
当たり前は当たり前じゃないと本当に実感出来る時は、
夢見ていた大学生の現実を、大学生になって初めて知るように
今はまだ分かり合えない親のありがたみが、親になって初めて分かるように
当たり前を支える人になって初めて実感するのだと思います。
実感した人たちの言葉は強く優しい。
そして思ったより、当たり前を支えることは、おもしろい。本当に。
将来への不安に、自分への不信感に、潰されそうになる時もある大学生活だけど、
生き急ぎながらも支える側に回った思い出と、そのときを一緒に過ごした人たちがいれば、大人になってもなんとかなるんじゃないかな、と思います。

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